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原発へ出場したハイパーレスキュー隊。第3消防方面本部の一般公開 [おとなの社会見学]

震災のとき福島原発へ出場した東京消防庁の第3消防方面本部(3HR)の一般公開。
3HRはNBC災害専門部隊。NBCってのはNuclear(核)Biological(生物の)Chemical(化学の)の頭文字。放射線、病原菌、化学物質を扱っている病院や研究所、化学プラントの災害に対応する専門部隊だ。

ハイパー レスキュー隊の車両や装備が展示されていたり防護服の着装体験や救助救出演技もありと見どころ満載の一般公開。となりにある消防技術安全所も公開されている。
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救出ロボット(RQ)
爆発物のあるところなど消防隊員が近寄れない危険な災害現場で活躍する救出ロボット。ロボットアームで障害物を除去してベルトコンベヤで救出。救出後はエアバックで救助者を固定して会話も出来る優れものロボット。救出ロボットには一酸化炭素などのセンサーも付いていた。
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遠隔操作台には様々なカメラ、センサーからの情報が表示される。
情報を基にPHS無線操作で50m、光ファイバーケーブルの有線操作で100mの遠隔操作が出来るぞ。動力はリチウムイオン電池48Vで駆動だ。
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遠隔操作で操縦できる検査型ロボット。
消防隊員が近づけない災害現場の放射線・可燃性ガス・化学剤を検知する。
赤外線カメラ搭載してるからサーモグラフで人も発見できるぞ。
本機と中継機の親子ロボットにすることで無線の届く距離を伸ばしているのだ。
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特殊災害対策車(HCS2)
除染専用の車輛。シャワー室が3台装備してある。


救助車3型(HR2)
救助車の装備に加えて四駆の車輛にクレーン・ウインチ・昇降式照明・発電機を装備している大型の救助車



第二本部からは屈折放水塔車(LP)。
原子力発電所に決死の放水をした同じタイプの放水塔車だ。22mの高さから放水できる。
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陽圧式防護衣
映画でしか見たことのないスーツは5層構造になっていて空気中の危険物質から守ってくれる。
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毒劇物防護衣(黄)と放射能防護衣(緑)。
毒劇物防護衣ってのが一番ポピュラーな防護衣。
放射能防護衣はなんと外部被曝には無力。放射性同位の付着を防ぐが放射線はバンバン貫通してしまうという。鉛や水といった減速材を纒うと動きが制限がされてしまう。それなら内部被曝は防いで短時間で作業を完了させようという被曝覚悟の放射能防護衣だ。
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揚圧式防護衣は装備すると20kg近い重量になる。
なかに酸素ボンベをかついているが意外と重さを感じない。周囲の音はよく聞こえないから話はできない。ちなみにポーズを決めているのはオレだ。
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ハイパーレスキュー隊のマークといったら鎖のセントバーナードなのだが第3消防方面本部はちょっとちがう。なにをマークにしてるか判るか?判んなかったらいっこ前の写真を見てくれ。
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いろんな計測機器を扱うスペシャリストだ。
誤作動も多く計測値が正しいか判断するもの重要だそうだ。
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救助救出演技。
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20120428-14.jpg福島原発へ出動したときの映像やパネルが展示されていた。



20120428-10.jpg厳しい視線のハイパーレスキュー隊員も上原多香子さんとの記念写真は超嬉しそうで全員笑顔。映画『252 生存者あり』の撮影の時なのかな。








ハイパーレスキューを次々に捕まえて沢山、質問してやったぜ。
福島原発に放水した時の話はほんと頭が下がる思い。
彼らはスーパーヒーローってわけじゃないんだな。

Q:NBC災害専門部隊とはNBC災害以外は出場しないのか?
A:いいや。もちろん通常の火災も出場する。

Q:ワッペンのセントバーナードに鎖がないが?
A:そうだ。
  揚圧式防護衣にセントバーナードが第3消防方面本部のトレードマークだ。

Q:ハイパーレスキュー隊は資格の保持が大変だと聞くが?
A:大変だ。しかしそれより大変なのが消防庁の定めた規定だ。
  それをクリアしないと救助車を運転できない。

Q:さまざなな計測機器を扱うのは大変か?
A:計測機器の扱いは難しくない。
  誤作動や精度の低い状況をカバーできるスキルと経験が必要だ。

Q:ハイパーレスキュー隊はやっぱり偉いのか?
A:いいや。消防はみな同じだ。人命を守ることにちがいはない。

Q:揚圧式防護衣は,一人で着るのか?
A:そうだ。最後のチャック以外は自分で着る。

Q:揚圧式防護衣を着ると話が聞こえないぞ。実際は?
A:聞こえない。身振り,手振りになる。

Q:目に見えない危険に対峙するのは恐ろしいな。
A:それがNBC災害専門部隊の仕事だ。そのための訓練をしている。

Q:福島にはいったのか?
A:出場した。

Q:ハイパーレスキューは人命救助が任務で原発派遣は違うと思わなかったか?
A:我々はNBC災害に対応できる。だから向かった。

Q:沈静化に役立ったか?
A:それは判らない。原発の温度が下がったので安心した。

Q:安心したのはこっちだ。ありがとう。
A:問題ない。これが仕事だ。



ハイパーレスキュー隊員から話をきいてふと思ったんだが、
消防隊は個人のスキルも意識も高くひとりでもなんとかしちゃう頼れる感じ。
警察は良くも悪くも威圧感のあるオーラを放つ割には人助けスキルは専門外。救助のあてにならそう。
自衛隊も抜群のスキルと強靭な肉体をもつ頼れる部隊なんだがそうそう出会う機会はない。

親しみ感も見学会に来ている子ども達をみてると一目瞭然だ。
警察には子供よりもおとなが引き気味でなんか楽しめない…。
自衛官には、ブーブーとはいえないゴツい車を操る迷彩服のゴツいオトコにはじめはオドオドしてるけど、抱き上げられるとやっと笑顔で記念撮影。
消防は初めから,これなにー。次ここ開けてー。一緒に写真撮ってー!と子供たちのヒーロー状態。ハイパーレスキュー隊員もコレ知ってる?ここ乗ってみる?ってサービス旺盛で楽しそうだ。人気があるのも頷ける。

消防庁の一般公開は子どもの社会見学におすすめ。
もちろん,おとなの社会見学にもおすすめだぞ。
タグ:東京消防庁